センターについて

センター長 ご挨拶

村上 恭和

九州大学 超顕微解析研究センター センター長
同 工学研究院 エネルギー量子工学部門
主 幹 教 授  村 上  恭 和

本センターの前進である「超高圧電子顕微鏡室」は、1975年の設置以来、日本のオリジナル技術である超高圧電子顕微鏡を駆使した教育研究を牽引してきました。2014年には現在の「超顕微解析研究センター」が整備され、旧超高圧電子顕微鏡室のアクティビティを踏襲しつつ、電子顕微鏡に関わる広範な研究成果の発信を主導しています。研究インフラとしても、世界最高水準の分解能や組成分析精度を有する最新鋭の電子顕微鏡や、多くの研究分野で活用できる汎用性に富んだ設備の導入が進み、現在では8台の透過電子顕微鏡(うち4台が収差補正器を搭載)、1台の走査電子顕微鏡、3台の集束イオンビーム微細加工装置等を備えた、国内有数の電子顕微鏡施設となっています(詳細は次頁以降をご参照ください)。研究成果では触媒、電池、構造・機能材料、デバイス、鉱物、ナノマテリアル等に関わる良質な論文の発表がなされているほか、新たな三次元構造再構築や、電子顕微鏡と情報科学の融合に関わる要素技術の開発でも重要な成果を発信しています。また本センターは、最先端の電子顕微鏡の共同利用を通して多くの学生の学位取得や、若手研究者のスタートアップ・キャリア形成に貢献しているほか、電子顕微鏡の学理と技術に関わる独自の教育プログラム(研修会)を運用し、その受講者は年間300名に至ります。
超顕微解析研究センターは様々な大型プロジェクトでも重要な役割を演じています。文科省の「マテリアル先端リサーチインフラ事業」、即ち先端機器の共同利用とデータ利活用を統合した新形態の事業では、その推進を主導するハブとしての業務に臨んでいます。同じく文科省の「顕微イメージングソリューションプラットフォーム事業」では、物質の電場・磁場を観察できる特殊な電子顕微鏡の共同利用に貢献しています。さらに九州大学学術研究都市推進機構の協力の下で「先端電子顕微鏡フォーラム」を実施し、企業の利用者様のニーズに応え得る研究支援の枠組も備えています。
 皆様におかれましては、この高いポテンシャルを有する施設を有効に利用していただくとともに、今後も当センターへのご理解とご支援をお願いする次第です。

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